看護師が活躍することができる施設のひとつとして、重症心身障害児施設があります。重症心身障害児施設は、病棟や診療科の看護師の仕事、介護施設で活躍する看護師の仕事とも趣が異なり、そのことからやりがいや向き不向きも異なります。施設で仕事を始める際には、適性を確認することが重要です。重症心身障害児施設とは、その名の通り障害を抱える子どもが利用する施設ではありますが、単なる障害者向けの施設ではありません。0歳から18歳までの子どもの中で、様々ある障害の内で単一の障害ではなく複数の障害を抱えている子どもが利用する施設です。入所して暮らす子どももいれば、通所で利用する子どももいます。
施設における看護師の基本的な仕事内容は、おおよその看護師とさほど変わりはありません。しかし、利用者の健康管理1つとっても、障害によりコミュニケーションが難しい利用者もいれば、障害により健康管理が多数にわたることもあります。また、生活の補助を行うこともありますが、障害の程度により介護に近いことを求められることも多いです。重症心身障害児施設の仕事のやりがいは、子どもの成長を見ることができるという点です。子どもの療育を担っている施設であるので、子どもが徐々に成長し、社会へと出ていく姿を見ることができます。そしてコミュニケーション能力がアップすることもやりがいといえます。
このように、重症心身障害児施設はゆったりとした時間が流れる中で、子ども一人ひとりと向き合い、時間をかけて関係性を構築していくことができる仕事環境です。